しらんがな

なんでもない人。読んだ後は心で叫びまひょう。「あんたのことなんか知らんがな!」

おじい の 包帯巻き

なん年前じゃろか

15年くらいまえか

 

お爺は、包帯をまいてくれていた

わたしは、皮膚がよく荒れてたので

包帯が必要だったんですわ。

 

お爺は、包帯巻きに関して

それはそれは達人

皆、驚くほど速くて綺麗

まるで芸術なんですわ

 

意外と包帯を巻くのは

難しく

腕に巻いてもらうときは

誰かの力が必要でして

ひとりぼっちでは

時間がかかるのですね。

 

話を戻しましょう

お爺は、病院で働いていたわけでもない

包帯をつけている生活も見たことはない

 

なんでかなと思うた人がいまして

だれか忘れたけれど

お爺に聞いたんですわ。

 

「なんでそんな巻くの慣れてんの?」

 

お爺は、応えなかった記憶があやふや

おばあちゃんが代わりに教えてくれたかも

 

まっ、誰かが教えてくれたのです

一言ひとことだけ

 

その経験から包帯巻きが慣れてたのです

わたしは、おじいちゃんから巻いてもらった包帯が忘れられないんですわ。

 

せんそう

そう教えてもらいました。