しらんがな

なんでもない人。読んだ後は心で叫びまひょう。「あんたのことなんか知らんがな!」

沁みてく

沁みてく

ラジオから聴こえる心音が

優しい聲が

そぉっとそおっと

沁みてゆく

 

その聲の色彩はまるではっきりしない

曖昧な美しき心の色彩

ただただ心が無になる

何も考えず宇宙に包まれる

 

嬉しき音の時

悲しき音の時

全ては勿論わからぬが

音の破片は、沁みて行く

沁みることには、痛みが伴うことがある

 

ただ、沁みることで

糸が未来に繋がる

そんな瞬間も存在する

瞬くより短く儚く

 

沁みるという感じにも

心があるのか、そうだったのか。

命の最期までに伝えられたなら

 

ありがとうございます、そう伝えたい

間に合うのなら

願いが届くなら

何度でも祈ろう