空
また失敗を繰り返して
後悔の海の底にタッチして
眼にあたる冷たき優しき音に
抱かれて
呼吸をはじめる
眼の奥に小さき子
暗い中窓は見えぬ
誰の声もわからぬ場
声の出し方を知らぬ子
トクトク優しい冷たさが
僕の心臓に音をもたらす
よくわからぬこと
仕方がないこと
受け入れ方がわからぬこと
貴女は何も悪くないのに
そんな言葉は届くはずもなく
そんな言葉は救いになるはずもなく
どう、受け止めろと
神様、お願いがあります
僕は勉強ができませんでした
公式も習ったことも
すぐ忘れていました
神様、僕に忘れるという言葉をください
悲しいことを忘れたい
いけないかもしれない
だけど、忘れたい
神様
これが臆病な僕の心音です