しらんがな

なんでもない人。読んだ後は心で叫びまひょう。「あんたのことなんか知らんがな!」

心と言葉が乖離した頃

見た景色を、忘れられない

 

幼き頃一人で見た景色を

今も強く覚えている

着ていた服や

親に必死で隠すための嘘ですら

強く覚えているようで

 

いつか消えるものだと思い生き

あれっ、中々消えないぞと思い

今日を生きている

 

前、90代ほどのお爺ちゃんが

教えてくれた

命が尽きる時まで

恐らく

消えぬ記憶があることを

幾日たてど夢にでてくると

抱え生きるのだと

抱え生きているのだと

涙を流し声にした

 

枝垂れ桜が、また咲けばいいなと

静かにとうてみる。

 

 

せぇの「あんたのことなんかしらんがな」